農業および食品加工
農業
大規模で影響力が大きい農業プロジェクトには、マレーシアが長期的に食品生産の自給自足を達成し、輸入食品への依存度を軽減するのを支援する機会があります。2021 – 2030年国家農業食品政策 における重点施策は、コメ、乳製品、家畜、果実、野菜などの主要農産品の開発と増産にあります。
政府は、農業食品産業省(MAFI)を通じ、農地運営における革新と最新技術の導入を奨励し、利益率の向上と、より効率的で持続可能な、かつ強靭な農業生産過程を実現させようとしています。
自動化や、「スマート農業」「精密農業」などの技術主導のコンセプトの利用を通じて農業食品産業を近代化させることで、投資家はマレーシアの食品エコシステムの持続可能性への貢献を支援できます。これは2030年までにあらゆる種類の飢餓と栄養不良を終らせ、すべての人々、とくに子供が、十分な栄養を持つ食料品を手に入れられることを目指すSDGs目標2の「飢餓をゼロに」に即したものです。政府は、持続可能な農業の推進を含み、小規模農家に土地、技術、市場への平等なアクセスを保証することで彼らを支援する投資を歓迎します。
食品加工
政府は業界内企業に対し、業務運営を革新するためのより進んだ技術の導入を奨励しています。農業生産性の増大、自給率の向上、輸入農産品への依存の低減以外にも、これらの技術は企業の利益率増進や、より効率的で安全性が高く、環境にも配慮した生産プロセスの実現にも資するとみられます。
マレーシアがより多元化された経済を樹立するための堅実な歩みを続ける中、次の事業機会と投資機会の波が高付加価値の食品製造に来ることから、食品加工サブセクターは重要な役割を果たします。競争力を保つため、食品製造業者は常に消費者の需要に応えるためのより迅速で効率的な手法を模索し、自動化、柔軟性、効率性が高い事業方法を追求しています。
動物用飼料
世界の食品産業の中でも、動物用飼料に重点を置く動きが強まっています。2021年には本サブセクターにおいて3件のプロジェクトが認可されました。1件は中国企業による総額30億リンギットの注目すべき養殖飼料プロジェクト、あとの2件の動物用飼料プロジェクトの総額は2,820万リンギットで、うち1件はシンガポール企業によるものです。これら3件のプロジェクトにより、138人分の雇用機会が生み出されました。
政府は企業が事業運営において、より進んだ技術を革新し導入するよう奨励しています。農業生産性の引き上げ、自給率の改善、輸入農産品への依存度の低減に加え、これらの先端技術は、企業の利益率を引き上げるだけでなく、より効率的で安全な、またより環境に優しい生産プロセスを実現するとみられます。